「奥さん、働かないの?」
何気ないそのひと言が、ずっと胸に引っかかっていました。
専業主婦になって7年。
働いていないことへの罪悪感や、周囲の目に揺れることもたくさんありました。
でも今の私は、ソワソワしつつも「専業主婦を選んでいます」と言えるようになりました。
この記事では、なぜ“今の時代”に、私があえて専業主婦という生き方を選んでいるのか。
そしてそれが、甘えや依存ではなく、「私にとって一番納得できる働き方」だと思えるようになった理由をお話しします。
「専業主婦は甘え?」と思っていたのは、他でもない自分だった
私は元々、両親が共働きという家庭で育ちました。
だからこそ、自分が専業主婦になるなんてイメージは全然わかなかったし、
「子どもが小さいうちは仕方ないけど、いずれ働くのが当たり前」だと思って生きてきました。
でも、先に結婚して専業主婦になった妹の姿を見た時、
素直に「いいなあ、私もこんなふうに暮らしてみたい…」そう思ってしまった自分がいたんです。
初めて、心の奥に隠れていた本音に気づいた瞬間でした。
とはいえ、最初はずっと罪悪感がありました。
「家にいるだけでいいの?」「夫にばかり負担をかけてしまってるんじゃない?」と、
一番厳しい目で自分をジャッジしていたのは、実は私自身だったんです。
「働かない」ことよりも、「後悔のない毎日」を選びたい
「今この選択をすることは、未来の自分が“いい人生だった”と思えるか?」
そう自分に問いかけたとき、答えははっきりしていました。
私は、誰かの基準ではなく、“自分の心が納得できる生き方”をしたい。
明日死んでも、できるだけ後悔が少ない生き方をしたい——。
そのために私が選んだのが、「マイペースに家事をして、家族との暮らしを丁寧に整えること」でした。

かつて正社員として働いていた頃、与えられた仕事をひたすらこなす「時間(命)を切り売りしているような働き方」がとても苦手でした。
情熱を注げる仕事を探していろんな回り道もしたけれど、
結局、暮らしを整えることが一番の生きがいだったと気づきました。
専業主婦は“働いていない”のではなく、“家族の土台を支えている”
掃除や料理、家計管理、子どもの体調や話に寄り添うこと。
それは、誰かに評価される仕事ではないかもしれません。
でも私は、これこそが「暮らしの中の仕事」だと思っています。
目に見える成果やお金にはつながらなくても、
この積み重ねが、家族にとっての安心や、余裕につながっている。

家庭の中で、私にしかできない“役割”がある。
そう実感するからこそ、私はこの生き方でもいいかもしれないと、思えるようになりました。
専業主婦でも、不安に備えている。暮らしを整えることが「働く」こと
もちろん、専業主婦でいることに不安がないわけではありません。
だからこそ、我が家では年間100万円以上の投資をしたり、
保険や遺族年金、年金額、家の修繕費など、数字としっかり向き合うことにしています。
外に出て働かなくても、家庭の中でできる工夫はたくさんある。
その積み重ねによって、“安心して暮らせる土台”をつくっているという手ごたえがあります。
私は、家族のために、そして自分のために、
日々の暮らしを整えることが、今の自分にとっての「働く」ことだと感じています。
おわりに:「専業主婦という生き方に、自信を持っていい」
専業主婦という生き方は、今の時代では少数派かもしれません。
でも私は、この暮らし方こそが、自分にとっての豊かさだと思っています。

社会の目よりも、自分の気持ち。
周囲の声よりも、家族の笑顔。
誰かの“普通”ではなく、私自身が納得できる毎日を。
これからも「家庭を大切にしながら、私らしく働く方法」を探し続けたい。
そして何より、死ぬ時に“あぁ、いい人生だった”と言いたい。
こなすように生きるのではなく、ちゃんと人生を味わって生きたい。
自分の心に正直に、日々を大切に過ごしていきたいと思います。